週末パスからジバングへ~そして週末パスは廃止へ~
<カテゴリ:鉄道>
私が東北地方に通い始めて40年になります。この間、旅のスタイルが大きく変わりました。このカテゴリでは「変わりゆく風景」と題して、主に旅の手段である「鉄道」「バス」「歩き」に焦点を当てて、そのスタイルの変化をbefore-afterの形で思い起こしています。以前に「鉄道」に焦点を当てた際、かつては周遊券という格安チケットがありそれを愛用していたこと、今ではその種の格安チケットが減り、もっぱら週末パスを活用していること等をご紹介しました(「周遊券から週末パスへ」)。今回はその続編です。
ついに65歳!
私ごとで恐縮ですが、今年ついに65歳になりました。歳を重ねるごとに憂鬱になってくるのですが、この65歳だけは楽しみにしていたことがあります。皆さんもご存知の「大人の休日倶楽部ジバング」に入ることができるからです。実は50歳になれば入ることが出来る「大人の休日倶楽部ミドル」という商品があることは知っていました。ただこの「大人の休日倶楽部ミドル」を使えば確かにJRの鉄道を5%割引で乗ることは出来るので、東北に出向くことが多い私にとって恐らくお得なチケットには違いなかったのですが、やはり5%の割引率では現在愛用している「週末パス」の方が安いということもあり、「大人の休日倶楽部ミドル」に入ることなく、「大人の休日倶楽部ジバング」に入ることができる65歳を迎えたのです。
一方、「大人の休日倶楽部ジバング」を使えばなんとJRの切符が30%引きで購入することができます。どう計算しても週末パスより遥かに安いとしかいいようがなく、即加入しました。この割引率の大きさや時々企画物で発売される乗り放題切符の安さのために、SNS等で若い人から「ずるい」といった声もあがっているようです。リアイヤ層を狙ったJRの戦略という見方もありますが、まあこの年まで仕事をしてきた老人へのご褒美と思って大いに活用したいと思います。
ちなみに「大人の休日倶楽部ジバング」を使って仙台を往復するだけで週末パスより3,500円も安くなります。仙台を一回往復するだけで、年会費である3,840円のほとんど元をとれることになります。長らくお世話になった週末パスとはいよいよお別れの時がきました。
注:既にご存知の通り、JR東日本より25/6/27の販売を持って週末パスを終了すると発表されました。これはショックです。このあたりの事情については是非別の場で考察してみたいと思います。
駅ネット経由だとさらにお得な企画もあるようです。また嬉しいことに昨年初めて乗ったBRTも割引の範囲のようです。のぞみは乗車できませんが、東海道新幹線のひかりであれば乗ることが出来ます。早速、先日、実家の京都に帰省した時に使って、十分に元を取ることができました。あえて週末パスと比較して費用がかかるのは、私の愛するフラワー長井鉄道などが乗れないことです。まあこれまでに十分に長井鉄道に乗ったので、これからは乗る機会もないでしょう(なんと自分勝手な(笑))。連続乗車などまだ十分に理解できていないこともありますが、いずれ理解できるでしょう。それよりもこんなに格安で旅が出来ることに高揚感があります。
これまでJRの格安チケットも周遊券→周遊切符→週末パスと変遷してきて、その間、EEキップや今ではキュンパスなど新しい商品が出ては消える繰り返しでしたが、この休日倶楽部だけはかなり前からありました。実際、私の両親も使っているのを見てきました。この息の長さには驚きとしかいいようがありません。それにしても私の両親が愛用していた「大人の休日倶楽部」をまさか私が使う年になるとは!!
確か以前は夫婦とも65歳以上にならないと加入できなかったと覚えていますが、今は個人で65歳を超えると加入できるようになったようです。
少し余談ですが、いろいろ制度などが変わってきた中で1つだけ変わらないことがあります。それはCMに出ている吉永小百合さんのお若い姿です。これも驚きとしかいいようがありません。
そうだ!もう一度津軽、行こう
「東北を歩く」のブログでは基本的に東北6県ごとにカテゴリを設けてお薦め場所をご紹介させて頂いていますが、既にお気づきの通り青森県の数が極端に少ないです。これは青森県をご紹介する持ちネタが少ないわけではありません。実際、東北の旅は青森県から始めたこともあり当初は青森県ばかり行っていました。そのため30年~40年前時点のものであれば青森県のご紹介ネタが一杯あるのですが、そういった場所の多くは既になくなっていたり、私の記憶からも薄れてしまっています。一方、最近はもっぱら週末パスを活用しているため、どうしてもそのエリア内である南東北地方へ出向くことが多くなっています。
ただどうしてももう一度訪れたい風景があります。その代表は津軽半島であり、まず青函トンネル記念館です。青函トンネル記念館は津軽半島の先、竜飛岬の近くにありますが、私が竜飛岬に出向いた時(1985~1987年)はまだ青函トンネルの工事中で、青函トンネル記念館はありませんでした。是非、歴史的大事業を展示しているという青函トンネル記念館に行ってみたいです。
また十三湖近くの旅の郷愁を誘うような荒涼たる原野、今では観光列車も走るようになった五能線など、津軽半島には是非もう一度訪れたいところが一杯あります。是非、大人の休日倶楽部ジバングを使って訪れることにしましょう。
そうだ!裏帳簿も復活させよう
裏帳簿という響きがよくありませんが、もちろんキセルなどの不正行為ではありません。以前に周遊券を使っていた時(週末パスもそうですが)、もしこの周遊券を使わずに普通に乗車券・特急券を購入していたとしたら、いくらかかかっていたのか、その結果、いくらお得だったのかを計算するという庶民のささやかなお遊びです(笑)。この裏帳簿を復活させて、大人の休日倶楽部ジバングを使っていくら得したか計算することにしましょう。
昔のように1週間近くも旅に出るような体力はありませんが、幸い、フルタイムでの仕事も退職して時間は十分にありそうです。再び広域での東北の旅に出かけ、東北の素晴らしさを皆さんにご紹介していきたいと思います